■Vol.212 (2024年01月配信)
世界的な精子減少で
人類存続の危機は目前!?
数年前からいわれているコトなのでご存じの方も多いでしょうが、現代人は世界規模で精子の数が減っており、50年前と比べて約50%も減少。
以前は精液1mlあたりに平均で約1億400万個の精子がいたのに、今は4900万個ほどになり、WHOが定める「正常な精子数4000万個」を何とか越えているレベルです。
しかも、その数値は近年加速度的に悪化している…との調査結果も出ていて、このままでは“人類滅亡の危機”も招きかねないショッキングな事態にあるのです。
精子の数は健康のバロメーター
人によっては「子供つくらないから精子が減っても別に困らないけど?」なんて思いがちですが、じつは精液は血液・尿・唾液につぐ4番目の健康指標。精液中に異常があると健康にも何らかの不具合を起こす可能性が高いのです。
しかし…幸いにも今はさまざまな研究機関が、精子減少のリスク因子を突き止めてくれているので、自分の健康と精子を守るためにもまずはそれらをチェックし、できるところから改善していこうじゃありませんか。
スマホの電磁波で精子が激減!?
まずヤバいのが“電磁波”。最新の研究では「1日にスマホを20回以上使う男性は、精子数の減少リスクが21%高まる」といわれていて、とくに胸ポケットなどに入れてつねに身体に密着させていると、より電磁波の影響を受けやすいといいます。
また、ノートパソコンを膝上で操作するのも、電磁波に加えて熱が伝わるため、精子にとってはよくありません。
そう…じつはこの“熱”も精子には大敵。人は睾丸が30分以上37℃を超えると、精子が大幅に機能低下するのです。近年、サウナが大変なブームですが、あれも精子にとってはいい迷惑なんですね…。
さらに意外なところでは、長時間のサイクリングも睾丸を温めるうえ、精巣を圧迫するのでNG。健康のために自転車を趣味にしている人は、本末転倒だったかもしれません。
ほかにもある、意外な精子減少リスク
その他の精子減少リスクは“カフェイン”。コーヒーを嗜む程度なら問題ありませんが、大量のカフェインが入ったエナジードリンクなんかを何本も飲んでいる人は要注意です。
また“育毛剤”に含まれる一部の成分には、抜け毛を促進する男性ホルモンの作用を抑える効果がありますが、男性ホルモンは精子形成に必要なホルモンなので、これを使いすぎるのも精子にはよくないのだとか。
不妊対策や健康のためにリスク回避を
いやぁ…こうやって見ると、日常のさまざまなシーンに精子減少のリスクが潜んでいるんですね。
今や不妊の約半数は男性側に原因があるともいわれますが、これだけ無自覚に精子を減らしてしまっているのだとしたら、それも納得できる話。
ただ、前述したように精子は男性にとって健康のバロメーター。子づくりに無関係だとしても、減らさないに越したことはないので、できるだけこれらリスクを回避するよう、日頃から心掛けて生活することをオススメいたします。
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