口内射精｜大人のおもちゃ用語辞典

口内射精という性行為は、1960年代に生まれた風俗業態である「ピンサロ」を介し、日本国内に広まったという。

フェラチオを主サービスとするピンサロでは、当然、フィニッシュは口内射精となる。ピンサロにハマった大勢の客が、私生活でもパートナーに口内射精を求めるようになり、やがて世間一般でも認知されるに至ったと思われる。

そして、ピンサロが広めた口内射精の文化（？）を、強固に根付かせたのがAVである。AVでは性器にモザイクが入るため、中出し（という態）ではインパクトのあるフィニッシュの画が撮れない。

この問題を解決するために編み出されたのが、「口内射精して、溜まった（溢れた）ザーメンを視聴者に見せる」という、セックスの終了を印象的に演出する手法だ。昭和に生まれたこの手法は、令和の今もなお、アダルト動画の定番として愛され続けている。

さて、AVでの使われ方からもわかるように、口内射精の最大の魅力は、「パートナーの口内に精液でマーキンングすることで、視覚的に征服欲を満たせる」という点にある。

不味くて臭い精液を口内に放たれ、苦悶の表情を浮かべるパートナーを見て楽しむ…という人もいるだろう。いずれにせよ男にとっては、視覚的にたいへん興奮する行為である。

では、女性にとって「口内射精」されることのメリットがあるかというと…実はほとんどない。前述のとおり、精液は一般的に全く美味しいものではないし、飲精せずに吐き出したとしても、性感染症のリスクもあるのだ。

強いて言えば、口内なので望まぬ妊娠のリスクがゼロという点だが…それは男がしっかりコンドームを着けろという話である。

概して、口内射精は男側だけが楽しい性行為と言えるだろう。ほとんどの女性にとっては辛いだけである。世の男性諸氏は、絶対に行為前に確認をとり、パートナーの許しを得てから行うようにしよう。

「『口内射精していい？』って彼女に頼んだんだら、すげぇヤな顔されたわ…そんなキツイんか？」

「口内射精させてくれって言う男さ、いっぺん自分のザーメン口に含んでみろっつーのよね」