アナルプレイ、アナルセックス、アナルファック(AF)、肛門性交など、呼び方はいろいろありますが、どれも“お尻の穴にペニスを挿入する性行為”を指します。
一般的にアナルプレイは“ゲイたちの性行為”というイメージが強いようですが、じつは同性愛者に限らず、それこそ紀元前から行われている性交スタイル。とくに欧米では男女間でも好んでプレイされており、性行為としては日本よりもずっとポピュラーです。
ただ…最近ではインターネットの発展に応じて、アナルプレイを含む性に関する情報が広く認知されてきました。同時にアナルグッズの進化・普及も手伝い、ひと昔前より「アナル=アブノーマル」という印象が薄まってきたためか、日本でもアナルプレイの愛好者は少しずつ増えているようです。
医学的にいえば、肛門周辺は神経末が密集する非常に敏感な部位。人によってはフッと息を吹きかけられただけでも、ゾクゾクッっと反応してしまうほどの性感帯になり得ます。
内部においても直腸壁を通じて、女性の場合は膣壁やポルチオ周辺が、男性の場合は前立腺や精嚢が刺激され、これらが個人差はあるものの、通常のセックスでは得られない“アナル特有の大きな快感”へとつながるのです。
男性だけが持つ器官に“前立腺”というものがあります。その位置は肛門から約5〜6cmのペニス側腸壁周辺。中指の第二関節ぐらいまで入れて探れば、腸壁の向こうにコリッと硬い部位を確認できるはずです。
この前立腺を圧迫することで、まるで女性のGスポット刺激のような快感を男性でも味わうことができ、それは射精を伴わない特別な絶頂感…“ドライオルガズム”をも誘発します。
男性の場合、通常のペニス刺激では射精と同時に快感が収束し、性的興奮も急速に醒めてしまいますが、ドライオルガズムでは絶頂を迎えても快感がつづくため、いわゆる“連続イキ”も可能。
女性と同じようなオルガズムの波を長く楽しめるとあって、前立腺刺激を伴うアナルプレイに関心を寄せる男性はとても多く、そんな需要を受けて巷には前立腺マッサージ専門の風俗店や、エネマグラ・アネロスなどの前立腺グッズが溢れているのです。
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アナルプレイにおける最大のハードルは、ズバリ“食わず嫌い”です。
変態行為・アブノーマルプレイというネガティブイメージこそ緩和されてきたものの、やはり本来は排泄するための器官であるため、衛生面から敬遠する方も多い様子。
そのためアナル未経験者の多くは、男女ともに「アナルに目覚めたら気持ちよさそうだけど、いろいろ面倒なうえにちょっと怖いし、ムリして開発しなくてもいいかな…」という考え方らしく、これは性に対する探究心をも放棄した、とてももったいない“閉じた思考”といえます。
確かにアナルは面倒くさいもの…。衛生面に気を遣うし、慣れるまでは痛みもあるし、少しずつ時間を掛けて“開発”していく必要のある、一朝一夕にはできないプレイです。
しかし…だからこそアナルプレイは、開発段階からパートナーと目的・意識を共有し、快感の探求や創意工夫を重ねて一緒に努力する、ある種の“チームワーク的な要素”があり、こうした過程を経ることで、2人の絆をより一層深めることもできるのです。(ただし、パートナーの言動によっては、まったく逆の結果になることも…)
また、ペニスとヴァギナという大きな違いを持つ男女の性器に対し、アナルという共通の性器を介したプレイは、とても貴重な“快感の共有”を可能にします。
とくに男性は“挿入される側”に立つことで、女性心理を実感として理解するため、アナルプレイを通じて男女の立場を疑似体験したカップルが、「お互いのことをより思い遣れるようになった」と語るケースは決して珍しくありません。
このようにアナルプレイは、単なる新しい性器としてだけじゃなく、お互いのことをより理解し合う“共有体験”を得るキッカケにもなる、とても深く繊細な性行為なのです。
一般的にアナルは“排泄のための器官”であり、それゆえに衛生的なイメージもよくありません。女性によってはアナルセックス自体を知らないこともあるので、パートナーにアナルプレイを打診する場合は、相手の性知識レベル(セックスリテラシー)を探りながら、慎重に切り出しましょう。
大事なのは「もっと君と性を探求したい」、「愛を深めたい、追及したい」、「君だからこそ求めているんだ」という、女性をときめかせるような特別感を与えること。
間違ってもアブノーマルプレイへの興味や、女性を弄びたいという利己的な欲望を見せないよう気をつけましょう。そんな心理が少しでも伝わったら、拒絶されて当然でしょう。
また、本格的に口説く前に、日頃からのセックスでちょいちょい肛門まわりを愛撫するなど、時間を掛けて抵抗感を減らしていくのも有効です。
よほど好奇心旺盛なタイプでない限り、女性がアナルプレイをスムーズに受け入れる可能性は低いですから、焦らずジックリと口説いていくことも覚悟してください。
アナルプレイをはじめる際、まず相対するのが、お尻の中心にある穴…“肛門(アヌス)”です。この器官は、まるで巾着袋のように自由に収縮させられますが、同時にさまざまな神経が集中しているため、とても繊細で刺激に敏感です。
アナルプレイへのチャレンジが成功・失敗するかは、とにかくこの肛門愛撫次第といっても過言ではなく、やさしく・ジックリ・入念な愛撫によってリラックスさせることが大切です。
ここで少しでも横着したり、無理強いしたりすると、途端に不安感から肛門がキュッと締まり、同じ刺激でも“痛み”に変わってしまいかねません。そうなると、「もうムリ…」「自分には向いていない」といった拒絶反応が起こり、プレイは中断…。その後は二度と肛門に触れることすら許してくれなくなるケースも、決して珍しくないのです。
しかし…逆にこの愛撫で上手く快感を覚えてしまえば、そのあとは比較的スムーズ。責め手・受け手ともに回数を重ねることで上達していき、やがてはさらなるアナルの悦びを享受できるプレイへと発展していけることでしょう。
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